糖尿病と歯周病の深い関係― 最新研究からわかる歯周病治療の重要性 ―
こんにちは。
鶴間のぽかぽか歯医者さんです。
今回は、多くの方が耳にしたことのある
「糖尿病」と「歯周病」 の関係について、
最新の研究結果をもとに、歯周病治療が全身に与える影響を
できるだけわかりやすくお伝えします。
🦷 糖尿病の方は歯周病になりやすい?
複数のメタアナリシス(多くの研究結果をまとめて解析した研究)により、
2型糖尿病の方は、糖尿病でない方に比べて
歯周病を発症するリスクが約2倍高い
ことが示されています。
これは、糖尿病をお持ちの多くの方が、
知らないうちに歯周病を併発している可能性があることを意味します。
🩺 糖尿病と歯周病は「双方向」の関係
2型糖尿病は、慢性的に血糖値が高い状態が続く病気で、
・心血管疾患(心筋梗塞・脳梗塞など)
・糖尿病網膜症
・腎不全
といった重い合併症を引き起こすことが知られています。
一方、歯周病は、
細菌感染をきっかけとした慢性的な炎症性疾患です。
近年の研究では、
・糖尿病が歯周病を悪化させる
・歯周病が血糖コントロールを悪化させる
という、お互いに影響し合う「双方向性の関係」が明らかになっています。
🔄 なぜ歯周病が血糖コントロールに影響するの?
歯周病が進行すると、
・歯周病菌やその産生物
・炎症に関わる物質
が血流に入り、全身に慢性的な炎症を引き起こします。
その結果、
・インスリンの働きが悪くなる(インスリン抵抗性)
・血糖値が下がりにくくなる
という悪循環が生じてしまいます。
🧬 糖尿病特有の「AGEs」と歯周病
糖尿病で高血糖状態が続くと、
AGEs(最終糖化産物)と呼ばれる物質が体内に蓄積します。
AGEsは、
・歯ぐきや歯を支える組織の炎症を悪化させる
・炎症を強める物質(IL-6、TNF-α など)を増やす
ことで、歯周病をより重症化させる要因となります。
❤️ 歯周病・糖尿病・心血管疾患のつながり
歯周病や糖尿病による慢性炎症が続くと、
CRP(C反応性タンパク)という炎症マーカーが上昇します。
CRPは、
・動脈硬化の進行
・心筋梗塞・脳梗塞のリスク上昇
と深く関係していることが知られています。
つまり、
歯周病 → 炎症 → 血糖悪化 → 心血管リスク上昇
という連鎖が起こる可能性があるのです。
🪥 歯周病治療は血糖値を改善する?
近年のシステマティックレビュー・メタアナリシスでは、
歯周病治療を行った糖尿病患者さんで、
・HbA1cが平均 0.56%低下
・CRPが有意に低下
することが示されています。
👉 HbA1cが 1%下がると
・糖尿病合併症が約35%減少
・糖尿病関連死亡が約21%減少
すると報告されており、
0.56%の改善でも、十分に意味のある変化といえます。
🪥 歯周病治療とはどんなことをするの?
歯周病治療の基本は、
・歯石や細菌のかたまりを取り除く治療(スケーリング)
・歯の根の表面をきれいにして炎症を抑える処置(ルートプレーニング)
・毎日のセルフケアの改善
です。
これらを行うことで、
・お口の中の炎症が落ち着く
・全身の炎症反応がやわらぐ
と考えられています。
🌿 まとめ|歯周病治療は全身管理の一部です
・糖尿病と歯周病は深く関係しています
・歯周病治療は血糖コントロール改善に役立つ可能性があります
・心血管疾患リスクの低減にもつながる可能性があります
🏥 当院からのメッセージ
鶴間のぽかぽか歯医者さんでは、
・糖尿病など全身疾患をお持ちの方
・医科との連携が必要な方
にも安心して通っていただけるよう、
科学的根拠に基づいた歯周病管理を大切にしています。
糖尿病をお持ちの方、
歯ぐきの腫れや出血が気になる方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
📚 参考文献
Effect of periodontal treatment in patients with periodontitis and diabetes: systematic review and meta-analysis
Mauricio Baeza et al. J Appl Oral Sci. 2020
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