オーラルフレイルとは?歯科医が解説する「お口の衰え」と全身の関係
こんにちは。
鶴間のぽかぽか歯医者さんです。
今回は、最近少しずつ耳にする機会が増えてきた一方で、
まだあまり知られていないことば
「オーラル・フレイル」についてお話しします。
近年の国内外の研究により、
オーラル・フレイルと全身の健康との関係が明らかになってきています。
フレイルとオーラル・フレイルとは何か
― お口の衰えが全身に及ぼす影響 ―
🦵フレイルとは?
フレイルとは、年齢を重ねることで
体の回復力や抵抗力が低下し、
日常生活に支障が出やすくなった状態を指します。
フレイルになると、
・転びやすくなる
・入院や介護が必要になりやすい
・認知症や寝たきりのリスクが高まる
など、さまざまな健康上の問題が起こりやすくなることが分かっています。
🦷オーラル・フレイルという考え方
オーラル・フレイルとは、
年齢とともに起こる「お口の機能の衰え」を
早い段階でとらえた考え方です。
例えば、
・歯が少なくなってきた
・お口の清掃が行き届かなくなった
・合わない入れ歯を使っている
・噛みにくい、飲み込みにくい
といった状態が重なることで、
少しずつお口の機能は低下していきます。
オーラル・フレイルは、
お口の問題だけでなく、体や認知機能の低下とも関係する状態
とされています。
👄お口の働きは、生活の質を支えています
お口には、
・食べる
・飲み込む
・話す
といった、毎日の生活に欠かせない大切な役割があります。
高齢になるとお口の機能が低下しやすく、
それが栄養不足(栄養フレイル)につながることも少なくありません。
このように、お口の衰えは
体全体のフレイルと深く関係していると考えられています。
🗣️フレイルと特に関係が深いお口の状態
研究では、フレイルと特に関係が深いお口の要因として、
・お口全体の健康状態が悪いこと
・残っている歯の本数が少ないこと
が多く報告されています。
また、
・噛む力の低下
・噛みにくさ
・発音や舌の動きの衰え
なども、フレイルと関係する要因として知られています。
一方で、
・口の渇き
・飲み込みにくさ
・歯や口の痛み
といった症状は、フレイルとの関連は比較的弱いとされています。
🪥日本歯科医師会が示すオーラル・フレイル
日本歯科医師会では、オーラル・フレイルを、
歯の本数やお口の清潔さ、噛む・飲み込む力の低下に加え、
お口の健康への関心が薄れ、
体や認知機能の低下が重なっていく一連の過程
として説明しています。
🔬歯周病とフレイル・認知症の関係
研究によると、重度の歯周病がある方は、
3年後にフレイルになるリスクが約2.1倍高いことが分かっています。
また、
・歯周病による歯の喪失
・歯みがき習慣が不十分な状態
は、認知症のリスクとも関係していると報告されています。
歯を失うことで噛む力が低下し、
噛みにくくなる
→ 食事量が減る
→ 栄養不足になる
→ 脳への血流が低下する
といった流れで、
記憶力や認知機能に影響する可能性も指摘されています。
🚶筋力低下(サルコペニア)とのつながり
年齢とともに筋肉量が減るサルコペニアは、
噛む筋肉や飲み込む筋肉にも影響します。
その結果、
・噛みにくくなる
・食事量が減る
・体力や認知機能が低下する
といった悪循環が起こることがあります。
このように、
お口・栄養・筋力・認知機能は互いに深く関係しているのです。
🌿まとめ
お口の機能低下は、
単なる「歯の問題」ではありません。
・栄養状態
・筋力
・認知機能
・全身のフレイル進行
と密接に関係しています。
オーラル・フレイルに早く気づき、
適切な歯科ケアを行うことは、
健康で自立した生活を長く続けるための大切な一歩になります。
🏥当院からのメッセージ
鶴間のぽかぽか歯医者さんでは、
・検診
・歯周病の予防・治療
・合わない入れ歯の調整
・ご年齢や全身状態に合わせた口腔ケア
を大切にしています。
「最近、噛みにくくなった」
「食事に時間がかかるようになった」
「歯ぐきが気になる」
そんな小さな変化も、どうぞお気軽にご相談ください。
📚参考文献
Oral frailty and its determinants in older age: a systematic review
Vittorio Dibello et al. Lancet Healthy Longev. 2021 Aug.
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